お気に入り

僕は友達が少ない 8 / 平坂読

「我慢せずありのままで居られる場所を壊したくない!? はいはいそりゃ立派なお考えですね! でもそれは間違ってます!」 MF文庫Jの6月の新刊から『僕は友達が少ない』の8巻です。前回のラストもインパクトが強かったけど、今回もなかなか破壊力のある展開…

天鏡のアルデラミン / 宇野朴人

「……ヤトリ。イクタ・ソロークとは、結局、どのような男なのだ……?」 「ひねくれた男です。……けれど殿下、真っ直ぐな棒だけでは家も建ちませんから」 高等士官試験会場に向かう舟が沈没したのが全ての始まりだった。 軍人にだけはなるつもりがなかったイクタ…

東雲侑子は全ての小説をあいしつづける / 森橋ビンゴ

「深い付き合いじゃなきゃ、人を好きになれないと思う?」 ファミ通文庫5月の新刊から『東雲侑子は全ての小説をあいしつづける』です。東雲侑子と三並英太のラブストーリーはこの巻でフィナーレを迎えることに。終わってしまって悲しく思う反面、綺麗に終わ…

サクラの音がきこえる ―あるピアニストが遺した、パルティータ第二番ニ短調シャコンヌ / 浅葉なつ

「音楽はね、魂で唄って、血で奏でるものさ」 偉大なピアニストだった父を未だに恨んでいる智也はある日、奇妙な依頼を受けるはめになる。「私を、音楽で感動させてください」音楽学校の首席でありながらも、生まれてからこのかた音楽で感動をしたことがない…

飛べない蝶と空の鯱 / 手島史詞

「俺の配達はまだ終わっていない。お前を雲界の底まで届ける。そうだろ?」 空に浮かぶ島々で人々が生活する世界で、大切な記憶や思い出を封じた「封書」を命をかけて届ける人たちがいる。 人は彼等を「渡り鳥」と呼んだ。「渡り鳥」のくせに風が読めない少…

対魔導学園35試験小隊 1 英雄召喚 / 柳実冬貴

「隊長としてじゃない。俺は草薙タケルという人間として、お前の隣を歩く」 魔導に関わる脅威を取り締まる異端審問官を育成する機関「対魔導学園」。 すでに対魔導学園を卒業し、『魔女狩り(デュラハン)』として成果をあげていたヒロインの鳳桜花があるこ…

楽聖少女 / 杉井光

きみだって同じだろう、きみだって芸術家だろう? メフィストフェレスと契約によりゲーテに転生させられた主人公のユキは、 ゲーテの盟友であるシラーと共に訪れた温泉街カールスバートの街で、ひとりの少女と出会う。 まだ生まれていない曲、ベートーヴェン…

ギフテッド 2 / 二丸修一

「何かを成し遂げるには、周りの協力が必要なんだ……。そのためには人の話をよく聞き、謙虚にならなければならない……。そして力になってくれる人を大切にするんだ……。そう、人を信じるんだよ……」 幹部候補生となって天子峰から与えられた初仕事は「大統領選挙…

ブラック・ブレット 3 炎による世界の破滅 / 神崎紫電

「こんなこと言ったらね、不謹慎かもしれないけど、私、いま幸せすぎて怖いの」 電撃文庫5月の新刊、『ブラック・ブレット』の3巻です。 東京エリアを守護しているモノリスが崩壊し、第三次関東会戦が始まるまでのお話でした。延珠とティナのふたりの可愛さ…

楽園島からの脱出 / 土橋真二郎

「もう遅い。間違っていてもお前たちはゲームを続けるしかない」 「極限ゲームサークル」の最後のゲームとして、無人島を舞台に始められたゲーム『ブリッツ』。 参加者の中で最も脱出ゲームが得意とされる沖田は、誰よりも早く脱出を目指すべく行動を開始す…

乙女ゲーの攻略対象になりました…。 2 / 秋目人

つまり、目下、俺ルート順調にばく進中! 電撃文庫5月の新刊、『乙女ゲーの攻略対象になりました…。』の2巻です。騎士試験なるものを受けるはめになる主人公こと武尊湊。 良かれと思った行動のほとんどが裏目に出る展開が相変わらず面白い。世界の強制力も強…

六花の勇者 2 / 山形石雄

「三度目の六花の勇者。君たちは愛ゆえに敗れるのだ」 『六花の勇者』第2巻です。1巻の驚愕の引きからの続き。 一難去ってまた一難。 またしても偽物探しに明け暮れるかと思ったら、そんなことは全くなかった。 だが、1巻同様に緊迫感が伝わってくる描写が素…

ノーブルチルドレンの断罪 / 綾崎隼

「……これで、やっとすべてが繋がった」 綾崎集先生が綴るノーブルチルドレンシリーズ第3巻『ノーブルチルドレンの断罪』です。歩夢と緑葉の秘密、長谷見芽衣の死の真相が判明し、ますます混迷を深めていくふたりの運命。 吐季が徐々に緑葉に惹かれていく一方…

“朧月夜” ヒカルが地球にいたころ…… 4 / 野村美月

「見て、是光。あれがぼくの花園で一番美しい、紅の枝垂れ桜だよ」 「ヒカルが地球にいたころ」の4巻、『朧月夜』です。今回のヒロインは、ヒカルの兄の元婚約者の月夜子。 最初はなかなか好きになれなかった月夜子でしたが、読み終えてからの印象は正反対。…

悲鳴伝 / 西尾維新

「そらからくんは、本当にヒーローだね」 地球撲滅軍という秘密組織に、とある特殊な才能を見出された少年、『空々空(そらからくう)』の愛と友情の物語。西尾維新先生の最新作『悲鳴伝』です。道を外れてしまった人が、間違いながらも、必死に生きようとす…

遠まわりする雛 / 米澤穂信

「それなら、千反田。何か状況を一つ出してみろ。そう簡単に理屈をくっつけるなんてできないと証明してやる」 『氷菓』アニメ化記念、再読四冊目。 古典部シリーズの4作目『遠まわりする雛』です。表題作を含む、7編からなる短篇集。 文化祭前の話が3編、以…

スカイ・ワールド / 瀬尾つかさ

「俺はさ、この世界の真実を知りたいんだ。そのために……この場を押し通るっ!」 富士見ファンタジア文庫の4月の新刊『スカイ・ワールド』です。これは面白い。 いわゆるMMORPGの中に閉じ込められた系の話で、題材はありふれたものですが、設定が丁寧に作られ…

森の魔獣に花束を / 小木君人

「僕はあなたと、青い薔薇が咲くのを見たいんです」 跡継ぎの試練のために、青い薔薇を取りに禁断の森に来た少年は、そこで半人半植物の魔獣の少女と出逢う。 幸いにも食べられずに済んだものの、逃げられなくなった少年だったが、家にいたときよりも安らげ…

クドリャフカの順番 / 米澤穂信

「自分に自信があるときは、期待なんて言葉を出しちゃいけない」 『氷菓』アニメ化記念、再読三冊目。 古典部シリーズの3作目『クドリャフカの順番』です。刷りすぎてしまった「氷菓」を売り切るために、古典部のメンバーが奮闘する話。 再読して改めて思い…

氷菓 / 米澤穂信

「わたし、気になります」 米澤穂信のデビュー作、古典部シリーズの第1巻『氷菓』です。アニメ化ということで、4年ぶりに再読。 名作は何度読んでも面白い。大分忘れているところもあったためか、いろいろと新鮮に感じた。 特に奉太郎の推理力の高さはちょっ…

アクセル・ワールド 11 ―超硬の狼― / 川原礫

「原点に立ち返れ、クロウ。強い力は、それに見合うだけの深い傷から生まれる。――貴様はもう、そのことを知っているはずだ。」 ISSキット本体を守護するメタトロン攻略のため、光線技に対して絶対の耐性を持つアビリティの『理論鏡面』の取得を命じられたシ…

ベイビー、グッドモーニング / 河野裕

「人は、魂は、きっと死よりも強固です」 死を直前に控えた人の前に現れる死神少女。 少女は澄んだ魂を回収するために、最期の一瞬に介入していく。角川スニーカー文庫4月の新刊『ベイビー、グッドモーニング』です。 死神に死を宣告された人々が織り成す4…

サイハテの救世主 PAPERI:破壊者 / 岩井恭平

「せっかく沖縄に来たなら。ゆっくりしていけ。ここは好いヤツばかりさ」 角川スニーカー文庫4月の新刊『サイハテの救世主』です。 挫折した天才の苦悩がうまく描かれていて、とても面白かった。いくら自分が蒔いた種とはいえ、世界の危機を主人公に押し付…

三匹のおっさん ふたたび / 有川浩

「でも俺たちもう子供じゃないけどまだ大人じゃないんだ」 有川さんの最新作『三匹のおっさん ふたたび』です。あのカッコイイおっさんたちが再び舞い戻ってきた。 どの話も身近にありそうな話ばかりで、前回よりもさらにモラルを問う内容となっていた。 す…

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 2 / 鳳乃一真

「人って誰でも誰かに甘えたいし、構ってほしい。何かしてもらって嬉しいと思う。だけどそれって相手も同じじゃない?」 雪姫姉さんと仲違いしてしまった結果、仕送りを止められた重護。 不幸な出来事は続き、七々々ちゃんのせいで高額の光熱費を払うハメに…

ドラフィル! 竜ヶ坂商店街オーケストラの英雄 / 美奈川護

「いいか……この世で最も残酷なのは、音楽だ。けどな、この世で最も愛に溢れたものもまた、音楽なんだよ」 音大をでたもののプロオケからの採用がなく音楽ニート真っ只中の藤間響介は、ある日叔父からコンサートマスターを探しいているオーケーストラがあると…

グロリアスハーツ / 淡路帆希

「ユズカの扱い方、お前には敵わないよ。メリッサ」 特殊な能力を持った人型兵器『贋人(ギニョル)』として生まれた、少女・ユズカ。 彼女を人間に戻すために、アルトゥールとユズカは旅を続ける。富士見ファンタジア文庫の3月の新刊『グロリアスハーツ 』…

変態王子と笑わない猫。 5 / さがら総

「ボクはもう、なにがあっても、女の子を泣かせたりはしない。ぜったいぜったい、心にちかったんだ」 筒隠姉妹の祖母からイタリアへ帰ってくることを勧められ悩む姉妹。どうも、過去の記憶で祖母と姉で食い違いがあるようだ。そんなとき「過去を確かめたいと…

PK / 伊坂幸太郎

「簡単だよ。何をしても、大きな影響がないんだったら」 「だったら?」 「子供たちに自慢できるほうを選べばいいんだから」 伊坂さんの新作『PK』です。表題作の『PK』から始まり、『超人』、『密使』と中編が3編収録されています。 各物語の中で語られる、…

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 4 / 渡航

「だが、最低にいるからこそ、どん底に落ちた人間に寄り添えるのかもしれない。」 残念系青春ラブコメ、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』の第4巻。夏合宿として小学生の林間学校の手伝いをすることになった奉仕部のメンバー+リア充組。イケメ…