六花の勇者 2 / 山形石雄

六花の勇者 2 (スーパーダッシュ文庫)

「三度目の六花の勇者。君たちは愛ゆえに敗れるのだ」

六花の勇者』第2巻です。

1巻の驚愕の引きからの続き。
一難去ってまた一難。
またしても偽物探しに明け暮れるかと思ったら、そんなことは全くなかった。
だが、1巻同様に緊迫感が伝わってくる描写が素晴らしい。

2巻は冒頭から驚愕の展開で幕を開ける。
本編はその場面に至るまでの経緯が綴られていく。

タイムアップがある状況にも関わらず、なかなか手掛かりが掴めない展開に終始ハラハラ。
この時間制限が面白さを際立たせていると思う。

今回の相手は七人目ではなく、凶魔を率いる三体の統領のひとり「テグネウ」。
ただ強いだけではなく、頭の良い知略をめぐらす相手に六花の勇者達が立ち向かっていく。

わずかな痕跡や仲間たちの話からテグネウの謎を見事解き明かす、アドレット。
推理力だけでなく、リーダシップぷりも素晴らしい。
さすが自称地上最強の男。

実は凶魔側が一枚岩ではないとわかったけど、これが勇者側にとって吉と出るか凶と出るか。
一巻で判明した偽物は、どうやら再登場しそうだし、この先に待ち受ける展開が楽しみ。

予想ができない展開を見せる話って本当面白い。
気長に続きを待ちます。