対魔導学園35試験小隊 1 英雄召喚 / 柳実冬貴

対魔導学園35試験小隊1.英雄召喚 (富士見ファンタジア文庫)

「隊長としてじゃない。俺は草薙タケルという人間として、お前の隣を歩く」

魔導に関わる脅威を取り締まる異端審問官を育成する機関「対魔導学園」。
すでに対魔導学園を卒業し、『魔女狩りデュラハン)』として成果をあげていたヒロインの鳳桜花があることをきっかけに学園に返り咲く。
配属された先は、剣術しか才能の無い少年『草薙タケル』が隊長を任されている雑魚小隊だった。

富士見ファンタジア文庫5月の新刊『対魔導学園35試験小隊 1 英雄召喚』です。

世界感が結構重い。
敵が容赦無く攻めてきて一般人や学園に尋常じゃない被害でてるし、なによりヒロインの過去はキツイものがある。
あの過去じゃ魔女や魔法使いの殲滅に人生を費やすのも納得。

そんな復讐に取り憑かれる彼女の重荷を、一緒に背負うとする主人公の草薙は仲間思いで、熱くてカッコ良かった。
圧倒的な強敵を前にしてピンチになり、絶望的な状況で新たな力に目覚めたりと、ストーリー展開は王道的。

終盤はかなりTueeeしていた主人公だけど、彼の力は限定的で普段の任務じゃ使えなそう。
今後もここぞという場面でしか使わない感じかな。
銃がある世界であえて剣を使用する作者のロマンはわかる。

最後のエピローグを読むと、妹はどうやら魔女として捕まっているのかな。
妹が魔女として彼等の前に現れた時どうするんだろう。

続きが楽しみ。