雪の翼のフリージア / 松山剛

雪の翼のフリージア (電撃文庫)

「たとえ、この国が買えるほどの大金であろうと……っ!」
「私という人間の誇りは、決して買うことができないのよ!」

「雨の日のアイリス」の著者が贈る最新作『雪の翼のフリージア』です。

翼を損傷した少女が義翼をつけて、再び飛翔するというお話。

読者に対して義翼屋のガレットの正体が早々にバレされてしまったのは、丸わかりだったのからなのかな…。
何も知らないフリージアが事あるごとにオスカーをの名前を出すたびに、早く気づいて!と何回も思ってしまった。

ライバルのグロリアとはグランルーラの優勝を争うだけではなく、ガレットとの仲まで争うことになるとは思わなかった。
中盤、任務のためにグロリアと絡むガレットを見てから、身を引こうとするフリージアは健気で可愛かった。
最後の最後でようやく素直になってくれて良かった。

恋愛の方の決着はラストのあの流れから想像するしかないですね。
なんかボカされた気がしますけど、上手く言ったに違いない。

この巻で終わりなのが少し残念ですが、次の作品もまた楽しみです。