ブラック・ブレット 4 復讐するは我にあり / 神崎紫電

ブラック・ブレット (4) 復讐するは我にあり (電撃文庫)

「俺がこの腐った世界でまだ生きていたいと思うのは――お前がいるからだよ、延珠」

予想よりも早く崩壊したモノリス
東京エリアの命運を賭けたガストレアとの戦いが今始まる。

電撃文庫8月の新刊『ブラック・ブレット』4巻です。

ガストレアとの戦争とだけあって、尋常じゃない被害。
ただでさえ、強い怪物が統制を取って襲い掛かってくるのですから、戦い慣れた民警達もたまったもんじゃない。
生き地獄とはまさにこのこと。
あっさりと、ひとりひとりと周りの民警やペアを組んでいた子が殺されていくさまは読んでいてきつかった。
そしてそれは、蓮太郎達のアジュバントにも…。

蓮太郎が別任務で離れている間とはいえ、超難度のミッションを終えた後にアレはキツイ。
だけどこれだけの絶望を目の当たりにしても、最後まで諦めずに戦い抜く蓮太郎の姿がかっこ良く惹かれる。
たとえ、周りが彼に団長の資格がないといおうが、彼は最後まで自分の仕事をきっちりとやり遂げた。
プレヤデス、アルデバランの撃退といい、序列に対する実力は伴ってきたと思う。

そして迎えた終章。
ガストレアとの戦争を終えて、一息つくのかとおもいきややってくれました。

闇堕ちした彼女の怖さはなんとも形容しがたい。
小比奈が警告したとおり、誰もよりもヤバいと言うだけある。
是非、蓮太郎に救って欲しいけど、まだまだ力不足だ…。

今後のの彼女の復讐の行方も気になりますが、新たに蒔かれた伏線も気になります。
蓮太郎が彼と再会するときはおそらく敵としてなんだろうな。
延珠の侵食率といい、まだまだ不安が一杯だ。