アクセル・ワールド 12 ―赤の紋章― / 川原礫

アクセル・ワールド12 ―赤の紋章― (電撃文庫)

「ただ、信じる気持ちがあれば……それで世界は変わりますわ。わたくしはそれを、このお二人に教わった……」

電撃文庫8月の新刊『アクセル・ワールド』12巻です。

ウルフ・サーベラス戦の続き、無制限フィールドで出会ったアバターの話、初代赤の王のアビリティについてなどなど、前巻に続き今回も内容盛りだくさん。
重要な伏線も回収され始め、いよいよ話が加速しだした感じです。

だけど今回のメインエピソードはアバターコンテストから選ばれたショコラ・パペッターとの共闘の話かな。

ピンチに新しいアビリティを取得するのは王道だけど好きだ。
取得したアビリティは理論鏡面ではなかったけど、理論鏡面の上位互換な気がする。
これを使って早くタワー攻略して欲しいです。

このエピソードはISSキットによる被害の深刻さが窺えました。
マゼンタ・シザーの言い分も少しわかるだけに、最後はちょっと悲しかったかな。

それにしても、ハルユキはどんだけF型アバターと出会うんだ。
おそらく彼女はゲストで、今後登場しないかと思いますが…、アッシュさんみたいな例もあるので読めないですね。


ISSキットカードに記されていた紋章から、明かされた、初代赤の王のアビリティと黒の王と白の王の確執。
話を聞けば聞くほど彼女がラスボスにしかみえない。
白い王なのに腹の中は真っ黒すぎる。
加速研究会も彼女が操ってるんでは?


最初と最後にあったウルフ・サーベラス戦は戦いを通して通じてあっていくところが熱くて良かったです。
ウルフ・サーベラスは予想どおり3つの人格で、それぞれに保持しているアビリティが違うという設定。
二人目のアビリティもなかなか強力でしたけど、戦闘センスは一人目の方が上かな。

それにしても、まさかのヘッドバット
確かに完全にその存在忘れてましたけど、意外と使い道あるものですね。

アルゴンさんが最後に本性表してたけど、観戦者がいる前であんなことしたら加速研ってわかっちゃうような。もうバレてもいいのかな。

ラストの引きは前回とはまた違ってすごい興奮した。
ピンチに駆けつけるヒーローが彼女とか、川原先生わかってらっしゃる。
あとがき読むと、ついにレギュラーとして活躍してくれるみたいで今から楽しみで仕方ない。

タワー攻略前にまさか救出編挟んだりするのかな?
ディザスター編に続き、ISSキット編も長くなりそうですね。