僕の学校の暗殺部 / 深見真

僕の学校の暗殺部 (ファミ通文庫)

「……でも、もう今は渇いていない。心の中に無限の井戸ができたみたいに」

早朝ランニングの最中に、同じ学校の生徒が人を殺しているところを目撃してしまった深作零士。
これはいるか狩りだから問題ないという彼女に、彼は暗殺部に勧誘される。
彼女に一目惚れをした零士は暗殺部の入部を決める。

ファミ通文庫7月の新刊『僕の学校の暗殺部』です。

人類の敵いるか人間を殺す、暗殺部の話。
依頼されて暗殺するだけのわりと軽いノリかと思ったら全然違うハードな世界観でした。

一見しただけでは、ただの人間にしか見えないいるか人間を殺すことは正しいのか?
それは、彼等が欲望のままに行動し殺戮を行う場面を読めばわかる。
ライトノベルとは思えないほどの残虐な殺戮シーンは圧巻でした。


ここから先はネタバレを含んだ感想となります。







入部、訓練、実践とたんたんと進んでいき、主人公が着実に殺人者へと作り替えられて行く中で、唐突に恋愛シーンが挟まれるとフラグにしか見えない。

案の定の展開でしたけど、まさか1巻でこんな展開になるとか予想できなかった。
主人公の覚醒のためにヒロインを生贄にするライトノベルとか初めて読んだかも。
最後のシーンで幻想になった彼女と会話してたけど、この先は主人公が幻想を必要としなくなるまでを描いていくのかな。

いろんな意味で先が気になる物語でした。