ビブリア古書堂の事件手帖 3 〜栞子さんと消えない絆〜

ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~ (メディアワークス文庫)

「一度なくした本を取り戻したいと思うことは、ちっとも下らなくありません。」

メディアワークス文庫6月の新刊『ビブリア古書堂の事件手帖』3巻です。

サブタイトルとおり、今回は古書と絆に関するお話。
三編とも失くしてしまった本を見つける話で、どれも面白かった。

その中でも良かったのは「タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの」
1巻で出てきたあの夫婦が再登場。
失くしたと思っていた絆が、たったひとつの本をきっかけにして、また結ばれるの展開に心が温かくなった。

古書に関するトラブルを解決していくたびに、失踪中の母に関する情報が集まっていく展開には、栞子さんと母とのみえない絆を感じさせられる。
エピローグの内容はプロローグでわかってしまったのでやっぱりといった感じでした。
このまま行くと、4巻目あたりに姿をあらわしそうな気がしてくる。

栞子さんと大輔の古本屋巡りの話がなかったのは残念でしたが、二人で居酒屋でご飯を食べるシーンがあったのでよし。
後日、酔っ払って変なことをしてなかったか気にする栞子さんが可愛かった。
ゆっくりとだけど順調に距離は縮めているふたりの関係がいい。

4巻は冬ごろと随分と先のようです。
そのあいだに、「たんぽぽ娘」でも探して読んでみようかな。