も女会の不適切な日常 / 海冬レイジ
「そんな脆いつながりを信じているから、裏切られて傷つくのよ。貴方みたいにね!」
ファミ通文庫から『も女会の不適切な日常』です。
よくある残念系のハーレムコメディだと思って読んでいただけに中盤以降展開には衝撃を受けた。
本書のようにいい意味で裏切ってくれる物語はいい。
「不適切な日常」に込められた意味を理解したとき、なんとも言えない気持ちになった。
以下ネタバレあり
一度死んだあとで取り戻したいと思った日常こそが実は「不適切な日常」だったとか…悲しすぎる。
どこからどこまで、誰によって介入されたか手掛かりすら掴めないまま、四次元世界から再び現世に戻されてしまった主人公の輪廻。
彼は求める終着点に辿り着けるのだろうか。
輪廻という名前のとおり、いろんな平行世界を廻る形で真実を追求していく形になるのかな。
あるべき時の流れに戻するために主人公が奮闘する物語は名作が多いですが、本書も名作になって欲しい。
続きが気になる。