愚者のエンドロール / 米澤穂信

愚者のエンドロール (角川文庫)

「誰でも自分を自覚するべきだ。でないと。……見ている側が馬鹿馬鹿しい」

氷菓』アニメ化記念、再読第二弾。
古典部シリーズの2作目『愚者のエンドロール』です。

脚本家のメンタルダウンにより作成が一時中断されたミステリー映画の結末を古典部が推理するという話。

探偵役などやるつもりも無かった奉太郎が見事に乗せられてしまう展開が面白い。
それも千反田ではなく依頼者の入須先輩の手によって。

奉太郎を「力」のタロットカードに見立てた里志は慧眼だ。
奉太郎と同様に彼も自身の評価が甘い気がする。

そして奉太郎を「星」のタロットカードに見立てた千反田。
彼女が奉太郎に対してどんなイメージを持っているかがわかりニヤリとさせられた。
やっぱりこのふたりの関係好きだな。