奇祭狂想曲 / 朽葉屋周太郎

奇祭狂想曲 (メディアワークス文庫)

「強情にしていると、色々と滞るぞ」

3月のメディアワークス文庫の新刊『奇祭狂想曲』です。
デビュー作『おちゃらけ王』と同じ鳴鼓宮祭を舞台に名雪小次郎が暴れるお話。

今回は鳴鼓宮祭直前に魔王が捕まってしまうためか、前回よりもはっちゃけ具合は落ちてて残念。冒頭のバイトのくだりは面白かったのに、鳴鼓宮祭が始まってからは終始逃げ回っていたため、名雪(兄)の面白さを生かしきれてなかったような…。でも全てを救おうと頑張る彼はカッコ良かったからいいか。

個人的には、せっかくキャラが立っているので鳴鼓宮祭以外の話が読んでみたいです。厨女史とのデートの話とか特に。妹の瑛ちゃんをメインにしたらまた違ったファンジー作品になりそう。彼女はこれからどう成長していくのかな。