魔法戦争 2 / スズキヒサシ

魔法戦争? (MF文庫J)

「何が<トレイラー>だ……何が<ウィザードブレス>だ……そんなものが理由になるかよ!」

MF文庫Jの3月の新刊から『魔法戦争』の2巻です。

魔法使いになってしまった、武、くるみ、伊田の3人が、魔法学院で魔法学ぶという展開。魔法がなかなか上達しないことに焦る伊田や、六に嫉妬するくるみとのやりとりで困る武の姿が描かれていました。

今回は化身(アスペクト)という、魔法使いの杖的なアイテムが登場。これがまた中二心をくすぐる。主人公がいままで誰も使いこせなくて、倉庫に眠っていた伝説の武器に選ばれる展開は、お約束だけどイイ。

学園ではなかなか使いこなかったものの、六の兄、十との戦いでトワイライトの真の力の解放とか、いろんな意味で燃える展開で素晴らしい。いくら、相手の魔法力が切れ欠けてたとはいえ、現時点であそこまで戦えてしまうと今後の成長が楽しみ。

崩壊世界が舞台なだけあって、魔法をガンガン使った戦闘だったし、徐々にタイトル通りの話に近づいてきた。とはいえ、コミュニティに入って作戦に正式参加するようになるのはまだまだ先かな。

一方、恋愛方面は六ルート一直線な感じで、嫉妬心をたぎらせるくるみの姿が、痛々しくてみてられない。くるみの依存っぷりが酷くて武もちょっと引いてるし、これはどうしようもない…。このまま変に恋心をこじらせてしまって<トレイラー>、寝返りそうで先がちょっと怖い。

幼馴染という属性がいけないのだろうか…。でも男って六みたいな天然な子に弱いから、武が六に惹かれるのはわかるなぁ。