豚は飛んでもただの豚? 2 / 涼木行

豚は飛んでもただの豚?2 (MF文庫J)

「自分のせいでマイナスからのスタートになるけど、そんなの覚悟していっぱいがんばるだけでしょ。」

MF文庫Jの3月の新刊から『豚は飛んでもただの豚?』の2巻です。

不器用な男の青春物語なのは1巻と変わらず。

中間テスト前の勉強で苦しむ間宮の話。
中学生時代に告白しなかったことを悔やむ瑞姫の話。
ボクシングの試合で負けて悩む間宮の話。
と、中編が3つといった感じの内容でした。

どの話も、高校生活の真面目な悩みを描いた内容で、いい意味でライトノベルらしくなかった。間宮と瑞姫がそれぞれ落ち込んでいるときに励まし合う姿はこれぞ青春って感じがして良かった。惜しむべきは、まだまだ友達といった感じで、恋仲には当分ならなそうなところ。藤室三姉妹と間宮の関係をもう少し進展させるのかと思いきや、想像以上に進展がなくちょっと肩透かしでした。

特に本命の長女、綾との関係がほとんど進展しなかったのは残念すぎる。次女の雲雀との方がフラグ立ってる気がするのは気のせいかな?今回の間宮の内面描写を見るかぎり、それもしょうがないと思ったけど、最後の最後で、今まで以上に頑張るしかないと気づいたので、次こそは藤室三姉妹たちとの関係を進展させてくれるに違いない。せっかくの夏休みだし、携帯も手に入れたし、間宮くんはきっと頑張ってくれるはずだ。