特等添乗員αの難事件I / 松岡圭祐

特等添乗員αの難事件I (角川文庫)

「根拠を持たずとも自由な発想で正答に肉薄する。あなたはその資質に恵まれているんですよ。ラテラル・シンキングの才能に」

万能鑑定士Qシリーズの姉妹シリーズが開始。
ロジカル・シンキングの対極の思考方法『ラテラル・シンキング』の使い手、浅倉絢奈が活躍する物語。

角川文庫の新刊『特等添乗員αの難事件I』です。

展開がシンデレラ・ストーリーなのは万能鑑定士と同じだけど、人が成長して活躍する物語はやっぱりイイものです。

最初の試験の回答は笑わずにいられませんでしたが、教育されてからの彼女は本当見違えた。天真爛漫という言葉がこれほど似合う女性もなかなかいない。魅力溢れた主人公で読んでて楽しかった。教育者の能登さんもいいキャラしてて、壱条さんを含めた3人の関係がとても微笑ましい。

途中、自分の思考方法に自信が持てず、落ち込む彼女でしたが壱条さんのお陰で見事に復活。
小笠原と莉子と比べてあっさりとカップルになったのは笑った。こんなとこまで対極にしなくても。
小笠原はもっと頑張れ。

ロジカルの莉子とラジカルの絢奈ふたりが組めば怖いものはない。
ふたりの活躍にこれからも期待です。