あおはるっ! / 内田俊

あおはるっ! (MF文庫J)

「一人じゃない。そういう場所だよ、『謳歌荘』は」

MF文庫Jの1月の新刊から『あおはるっ!』です。
あらすじに惹かれて購入。
簡単にいってしまうと、電撃文庫の『ペットな彼女』みたいに、クリエイターを目指す高校生が寮に集まって青春を謳歌するお話でした。

ラノベ作家を目指して執筆の毎日の過ごす、新堂有。
本物のロックンロールを追い求めるバイト戦士、住吉小町。
編集者を目指す謳歌荘の母こと、ドSの源いずみ。

そんな3人の少年少女が夢を叶えるための毎日を過ごしている『謳歌荘』に、ちょっと訳ありな少女「葵すず」が引っ越してくるところから物語が始まります。


一部、唐突に視点が変わるところが少し気になりましたが、面白かった。
夢をあきらめかけていたり、自分がこのままでいいのかと悩んだりとする彼等の姿は青春という感じで眩しく、羨ましかった。

登場人物の中では自分を変えたいと思いつつも、自分から行動にうつさないいずみに共感を覚えた。願わくば彼女には、この先変わってもらいたいな。


終盤、個人で活動していた彼らがすずのために力を合わせて一つの作品を作り始める展開は、作中にもあるとおりご都合主義かもしれない。
だけど私はそんな物語がやっぱり好きだな。
みんなで力を合わせて何かを達成するってのは青春って感じがして、とても素敵。


次回はどんな展開を迎えるか楽しみ。
ブコメ分が少なくて物足りなかったので、次はもう少し増量してるといいな。