クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門 / 石川博品

クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門 (ファミ通文庫)

「すばらしいパートナーとともに生きることはすばらしいことなのです。そしてあなたもまた、それに値するすばらしい存在なのです。決して自分を貶めず、蔑まず、軽んじないでください。自分を大事にすることが相手を大事にすることに通じるのですヨ」

ファミ通文庫の11月の新刊『クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門』です。
未来人のカマタリさんと一緒に、未来を救うために女の子を口説くお話。


序盤の主人公のクズっぷりが楽しかった。
話が進むにつれて攻略とか関係なしに、自然とヒロインのことを好きになっていく主人公がいい感じ。
後半はまるで青春小説のようで面白かったです。


オートロード機能によって、何回も繰り替えした結果ヒロインを落とすことができたけど、
主人公にはもともと、向こうから好きになってくれるだけのものは持っていたと思う。
彼に足りなかったのは経験不足による自信の無さ、それだけだったのではないか。


傷つくことを恐れずにやれば、一見にして不可能と思えることも出来る。
今の私にもっとも足りない部分でもあって、身にしみる物語でした。