六花の勇者 / 山形石雄

六花の勇者 (スーパーダッシュ文庫)

「明日が楽しみだ。明日は俺が敵の策略を叩きつぶす日だ。俺の無実と、俺の地上最強が同時に証明される日だ。日が昇るのが待ち切れないぜ」

魔王討伐のための選ばれし勇者は六人のはずなのに、もう一人、六花の紋章を持つ勇者が現れた。
閉ざされた結界の中でたった一人の偽者探しが今始まる。


ファンタジー世界で繰り広げられるミステリー『六花の勇者』です。
窮地に陥りながらも道を切り開いていく展開で面白かったです。
もう少し早く手にとっておけばと悔やまれる。


主人公は地上最強を唄う少年アドレット。
他の勇者たちがもつような特殊能力はなく、鍛えた身体と、秘密の道具だけで戦う。


そんな彼が他の勇者たちから真っ先に疑われて、万事休すといった状況に陥る。
逃げながら、戦いながら、すべてをさらけ出し、一人、また一人と味方を増やしていく展開が熱かった。


それでも残りの勇者はアドレットを信じていないため、疑ったまま襲ってきて終始ハラハラさせられました。
最後は満身創痍ながらも、アドレットが見事な推理で偽物が使った手口を突き止めます。


単巻物だと読んでいただけに最後の展開は驚愕。
偽物探しはまだ終わってない?


続編が楽しみです。