カエルの子は / 峰月皓

カエルの子は (メディアワークス文庫)

「……なあ明。なんであんな無茶なことするんだ? 何か理由でもあんのか?」
「……うん。だって」
「……父ちゃんは、ああやって母ちゃんを助けたんだろ? だから俺もやるんだ。だって、すげえ格好いいじゃん!」

芹沢晃(独身30歳)はカエル着ぐるみをかぶり遊園地のマスコットキャラクターの仕事をしていた。
クリスマスイブの昼下がり。上司に呼ばれオフィスに向うと、晃はそこで一人の少年と出会う。
自分のことを父親と呼ぶ少年明から見せられた写真には、確かに晃本人が写っていた。
身に覚えがないわけでないため、晃は母親のところから家出してきたという明を預かることにした。


メディアワークス文庫11月の新刊から『カエルの子は』です。
心があたたかくなるいい物語でした。


こどもってすごい。
大人と違い、まっすぐで純真だから、周りもそれに応えようと頑張ってしまう。
物語が進むにつれて、晃が父親らしくなっていく姿は王道ですが良かった。
やっぱり守るものがあると人は強くなりますね。


母親の謎が残ったまま終わってしまったのが気になりますが、続編とか予定されているんですかね?