合コンに行ったらとんでもないことが起こりました / 鷲宮だいじん

合コンに行ったらとんでもないことが起こりました (メディアワークス文庫)

「約束して。優くんは今日から私のもの。ぜ〜〜〜〜っっったい浮気とかしちゃだめだよ?」

合コンにで遅れてやってきたかわいい女性、汐野希と出会った桜田優介。
二人きりで飲み、キスをして別れた翌日、幸せな日々を送るはずだったが事態は思わぬ方向に。


メディアワークス文庫10月の新刊『合コンにいったらとんでもないことになりました』です。


面白かった。
あらすじどおり、ひとりの男を巡って必死になる女性の姿を描いたサイコホラー。
女性の怖さを上手く描けてたと思います。
たかが合コンですが、人生何がキッカケで変わるかわからないものです。
タクシー運転手の言葉はまさに真理をついていた。


彼女の敗因は焦り。
宅配便によるプレゼントもそうでしたけど、疑心暗鬼にさせてしまった時点で彼女にハッピーエンドは無かった。
今までキスをしたこともない童貞相手だったら、素の彼女のままでも十分落とせただろうに…。
気づいたときには全てが遅かった。


最後に伏線を綺麗に消化してくれたのは良かったのですが、アレの処理方法についてはちょっと賛否両論があるかもしれません。
彼女の怖さの演出だと思えば許容範囲だとは思いますが、実行できるものなのかちょっと疑問でした。


次はどんな話を書いてくれるか、今から楽しみです。