万能鑑定士Qの事件簿XII / 松岡 圭祐

万能鑑定士Qの事件簿XII (角川文庫)

「企業に属するすべての人が悪いわけじゃないでしょう。むしろ大多数の人たちは誠意を持って職務に従事しているはずです。集団社会では誰かが恵まれない立場に置かれます。補習クラスで赤点をとったぐらいで見捨てられたら……。わたしはいまここにはいなかったでしょう」

人の死なないミステリー『万能鑑定士Qの事件簿』の第12巻です。
わずか2年で12冊という脅威のペースで刊行された本シリーズはこの巻をもって第一期終了に。
第一期ラストを飾るに相応しいお話でした。


前回の展開と表紙でひょっとして?と思われた方が少なくなかったと思いますが、そこは小笠原と莉子。
それでも今回の小笠原は要所要所で上手く莉子のサポートができていて、パートナーとしての成長を実感できました。
莉子の不安を上手く取り除いく姿はかっこいい。
本当にいいコンビです。


次回から『万能鑑定士の推理劇』という名前でシリーズが展開されていくようです。
発売も12月とか、今までと変わらないペースで嬉しいです。
シリーズ名が変わっても今まで以上に二人で協力して事件を解決していって欲しいですね。


事件簿シリーズお疲れ様でした。