鬼物語 / 西尾維新

鬼物語 (講談社BOX)

「だけどね、これは何も怪異の話に限っただけのことじゃなく、日常生活全般について言えることだけれど、誤解を解く努力をしないというのは、嘘をついているのと同じなんだよ。」


化物語セカンドシリーズもいよいよ終盤戦。
今回は忍野忍の時系列を遡る話。


「怪異そのものの存在は、語り部になれないというルール」らしく、今回の語り部阿良々木暦です。
そのため、前半から中盤にかけては、ギャグよりな感じで進んでいきます。
終盤はいっきにシリアスになり、前回の囮物語に引き続き今回も衝撃的な結末を迎えました。





というわけでここから感想はネタバレを交えています。
未読の方は注意してください。


















忍野忍の時系列を遡る話だけでは終わらなかった。
今回の話は、傾物語のやり直しだったのかもしれません。


八九寺真宵の成仏はいつか来るだろうとは予想してたけど、それが今回とは想定外。
思っていた以上にショックを受けました。


萌えキャラ殺しの西尾維新がここに来て帰ってきた感じがします。
物語を延ばしたところで待っているものが幸せな物語とは限らないんですね。



伏線の一つだった臥煙伊豆湖は登場しましたけど、彼女は忍野メメの上位版といった感じ。
返って忍野扇の謎は深まるばかりで、本当に次で終わるのだろうか?


サードシーズンがありえる気がしてならない、そんなラストでした。