魔法科高校の劣等生 (1) 入学編〈上〉 / 佐島 勤

魔法科高校の劣等生 (1) 入学編〈上〉 / 佐島 勤 / 電撃文庫
魔法科高校の劣等生〈1〉入学編(上) (電撃文庫)

「僭越ですが副会長、兄は確かに魔法実技の成績が芳しくありませんが、それは実技テストの評価方法に兄の力が適合していないだけのことなのです。実践ならば、兄は誰にも負けません」

優等生の妹、深雪と、ある欠陥を抱える劣等生の兄、達也が魔法科高校に入学。
主席入学生の慣例として生徒会にスカウトされた妹。
妹と兄を巡ってのトラブルを解決したのをきっかけに、風紀委員にスカウトされる兄。
常に冷静な兄と、肉親以上の想いを抱える妹を基軸として波乱の日々が始まった。


待ちに待った書籍化。
Web版既読ですが、あらためて書籍として読んでも面白いです。
細かいところが修正されていて、全体的に読みやすくなっていました。


Web版との大きな違いは
『1−(6) 名家の雑草』がまるまる削られてます。
『1−(10) 挑発X挑発』では実技シーン加筆され、
『1−(15) 事件=発端』ではエリカが激しい勧誘を受けるシーンが加筆されてます。
また、桐原を抑えた後に剣術部員が襲いかってくるシーンも追加されてます。
達也がただの劣等生ではないことが、より伝わる内容になっています。


様々な制約により、実際の実力を隠している主人公が
劣等生というレッテルをくつがえしていく姿がたまらないです。
深雪が言うように評価記述が間違っているというにも頷けます。
SAOみたいに主人公が無双していく物語が好きな人にはオススメです。


文量が多すぎることもあってか、山場は2巻に持ち越しされています。
続きが気になるかたはWeb版を読んでみるのもいいかもしれません。


書籍化によってついたイラストは私が自分の想像に合ってたものでどれも素晴らしかったです。
2巻では、ほのかや雫、十文字会頭がイラスト化されるといいな。