アトリウムの恋人 / 土橋真二郎

アトリウムの恋人 / 土橋真二郎 / 電撃文庫
アトリウムの恋人 (電撃文庫)

「スフィアにも太陽があるの。現実の世界と同じタイミングで海に沈むんだって。それを見てもらいたかったの」

セカンドライフのような仮想世界「スフィア」はとある理由により崩壊し、誰もがログインをしなくなっていた。
そんなある日、クラスメイトの遙花からスフィアについて相談を持ちかけられる主人公の前田。
崩壊したスフィアに今更興味を持つ彼女に疑問を持ちつつも、
他の生徒を誘ってサークルまで成立させられてしまい仕方なく付き合うのであった。


序盤は何か隠してる雰囲気を漂わせながら話が進んでいき、
主人公達の目的が分かるようになるのは中盤になってからでした。


割とテンポ良く読めたんですけど、
中盤からは主人公がひとりで盛り上がっている感じで、正直感情移入が出来ませんでした。


遙花や他のストライカーが主人公に一目置いてる理由がわかりません。
過去に凄かったかもしれないけど、救出作戦では有能そうな描写が無くて、周りの人達に頼りすぎてましたし。
過去のスフィアでの主人公達の話がもっと細かく描かれていたら、また違った感想になったと思います。


話的には一巻で完結してる感じでした。
個人的には次は殺戮や生贄のような心理戦がメインの物を読みたいです。