やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 / 渡航

「努力しても夢が叶うとは限らない。むしろ叶わないことのほうが多いだろ。でも、頑張った事実さえありゃ慰めにはなる」

「高校生活を振り返って」という作文でリア充爆発しろと書いた結果、
国語教師であり、生活指導担当の平塚静によって奉仕部に入部することになった主人公、比企谷八幡。
先生に連行されて連れてこられた奉仕部には学年一位の成績かつ学校一の美少女、雪ノ下雪乃がいた。

残念系学園物と言えば、はがないシリーズですけどあれとはまた違って、面白かったです。
はがないよりもパロディは少なく奉仕部の活動して、
生徒の相談に乗ったり割と真面目に部活をしていたのが良かった。

主人公がトラウマからか、ちょっと世間を斜めに見てるところは
中二病というよりも高二病。
このひねくれ加減がなんとも絶妙で私は好きでした。
ヒロインの雪乃は所謂なんでも出来ちゃう美少女なんですけどこれまた性格に少し難があって、口が悪い。
そんな二人が織り成す会話が楽しかったです。

タイトルにラブコメという単語が入っていますけど微塵もデレる様子がなく
ラブコメ展開が少なかったのはタイトル通りと言えばそうなんですけど少し物足りなかった。
まあ1巻目ということでキャラ紹介で終わってしまうのはしょうが無いのかな。

物語中盤から登場した、由比ヶ浜結衣の方が主人公に気がありそうな気配。
妹が受け取ったお菓子って実は彼女が作ったものだったんじゃ…とか
ラブコメ展開になる要素はあるので是非続巻が出て欲しいです。