ゴールデンタイム2 答えはYES / 竹宮ゆゆこ

ゴールデンタイム2 答えはYES / 竹宮ゆゆこ / 電撃文庫
ゴールデンタイム2 答えはYES (電撃文庫)

「もしも来なくても、俺は待たないし、どこへ逃げてしまっても、もう追いかけないから」

冒頭でイキナリ振られてて、前巻の内容の一部を忘れてることに気づいて前巻を読みなおしたの私だけでいい。
万里が香子に告白して、リンダ先輩が実は同級生だったという過去を知ったところで前巻は終わった続きが今回です。


ネタバレ注意

まさか2巻目で万里と香子の恋に決着が着くとは。
引き伸ばされなくて良かった。

「俺といるのは心地いいから? 俺なら不器用な加賀さんのことをよく理解してくれると思えるから? ダメダメでも好きでいてくれるし? だから素直な本当の自分でいられるし? 頑なな自分を崩して、甘えられるし?」

一度は振られたけれども、一番の親友として傍に付き添うというのは思ってるより大変です。
似たような経験がある私には本当キツい展開だった。
私と違い万里は数日で耐えられなくなり、香子に関係解消を突きつけました。
結果として香子が追ってきてくれて、上手く収まってくれましたけど。

「どこに行こうとしてたの!? もう二度としないで、どこにもいかないで、逃げたりしないで! 私の手が、声が届かないところにはいかないで! どこにもいかないで、ずっと私のところにいて! ていうか、いかせないから覚悟して!」

ここから先のシーンはまさに香子のターン。
リンダの方に流れが行くかと思ってただけに、追ってきたのがリンダではなく香子だったのが意外だった。

「多田くんにどんどん惹かれる自分を、自分で認めるのは、私にはとても難しかった」

私もこれを読んで初めて、香子は香子で悩んでたんだと気づいた。
振られたばかりの自分の隣にいる、優しい男を好きになりかけてる自分は怖い。
ただ流されてるだけなんじゃないかと、葛藤して当然です。


それでも今の自分の本当の気持ちに気づいて万里を追ってきてくれた香子は本当に素敵だった。


こうもあっさりカップル成立してしまう逆に不安に思ってしまいますね。
特にリンダの件。
今の万里のままでいるならばリンダについてはもうしょうがないと思う。
失ってしまったものはもう元に戻らない。
先輩後輩の関係を修復して過去の件については触れないのが一番かな。


でも、もし万里に記憶が戻った場合はどうなるんだろう。
リンダと香子の間をフラフラ動くようなことはして欲しくないな…。
3巻はバカップルものを希望。