犬とハサミは使いよう / 更伊俊介

犬とハサミは使いよう / 更伊俊介 / ファミ通文庫
犬とハサミは使いよう (ファミ通文庫)

「私の格好を見て、何も思わないの? このエロ犬」
『いや、何かって……。何よ?』
「エロい事を想像したの? と聞いているのよ、この淫犬」
『や、別に……』
『俺って官能小説でしか抜けないし、文字列になって出直して来いよ』

駄目だこの犬。
第12回えんため大賞優秀賞作「犬とハサミは使いよう」です。


活字中毒の主人公が銃を持った強盗に立ち向かった結果、死亡。
「本を読めずに死ねるか!!!」と気合で死の淵から生還する。ただし犬の姿で。
犬になって数日後、強盗から命を助けた女性に飼われることになり、女の子と犬の奇妙な同棲生活が始まった。


毒舌の女の子と男の子の掛け合いする小説ってやっぱり好きだなって再認識しました。
日常シーンが良かっただけに、強盗とのバトルシーンは微妙でした。
特に最後の喫茶店のシーンは完全に蛇足だった気がします。


本が与える影響力というものを描写したかったから、
本読んで超人的に強くなった強盗と読んでないから弱い変態のおっさん、という対比なのかな?


犬にデレるヒロインは可愛かった。
このノリは好きなので今後も読んでいこうと思います。
2巻は4月に予定されているみたいで、今から楽しみです。


本をかなり積んでる私はどうやら本の七罪に引っかかってるみたいだ。
しかも、執行猶予無しの重罪で死罪らしい…。
ごめんなさい。