ココロコネクト ミチランダム / 庵田定夏
ココロコネクト ミチランダム / 庵田定夏 / ファミ通文庫
「テメエの人生だろうがっ、勝手に好きなように生きとけっっっ! そしたら後は勝手に周りが……アタシが……受け止めてやるよっっっっ!」
ココロコネクトシリーズ4巻目です。
今回の現象は、『感情伝導』という、その時の自分の感情がどれだけ距離が離れていても特定の相手に伝わってしまうものでした。
受け取った相手は誰の感情のものなのかわかるようになっていて
発信者側は自分の心が『誰に』伝わったかがわかるようものでした。
今回は重かった。いつも以上に重い。
けどシリーズ最高に面白かったです。
ここからはネタバレを交えた感想
冒頭で太一が伊織にフラれるわ。
伊織にフラれたことが『感情伝導』のせいで稲葉に速攻でバレてしまったり、最初から修羅場。
『感情伝導』で伊織の冷めた本音も4人に伝わってしまい、今までの伊織とのギャップに4人は引いてしまい、
そのまま伊織は心を閉ざしてキャラ完全崩壊。
みんなで説得しようとするけど、タイミングよく発動する『感情伝導』おかげで余計に傷を深めてしまい距離が広がっていく。
いつもの明るいキャラでは無くなってしまった伊織はクラス内でも浮いていき、事態は文化研究部以外にも広がって行き事態はどんどん重い方向に。
もう読んでて絶望しか感じ無かったけど、稲葉んと太一が頑張ってくれた。
というか稲葉んがカッコ良すぎた
そして恋する乙女っぷりが可愛すぎる。
覚悟を決め手からの説得シーンはまさに本音と本音のぶつかり合い。
ここまで心の内を吐露した説得シーンは気持ちいいですね。
分かった気になってたけど分かっていなかった。
伝わってるようで実際伝わってないんだ。
言葉にしなきゃ伝わらないことがあるんだ。
察してくれっていのは甘えでしかないんだ。
相手の本音を引き出してそれすらも同情しないで本音でぶった切る。
端からみると子供の喧嘩にしか見えないんですけどね。
でも感情丸出しだからこそ伝わるんだなって。
伊織もようやく本当の自分を見つけられたようで良かった。
これからは自分の生きたいように生きられるね。
おめでとう。
そして稲葉ん太一おめでとう。
君たちは本当にお似合いのカップルだと思う。
是非次巻ではバカップルぶりを披露してくれ。