子ひつじは迷わない うつるひつじが4ひき / 玩具堂
「自分では何も決めずに受け身でいて、誰かに手を引いてもらうことに慣れてしまったら……良くない、気がします」
子ひつじは迷わない第4巻。
シリーズ初の長編です。
今回は、成田、佐々原、仙波とその妹、生徒会長と万鏡館というところへ泊まりこみのバイトに行く話。
鏡が一切ない無い館なのになぜ万鏡館と呼ばれるのか?
その意味を掴んで欲しいと館の主人に依頼された仙波は嫌々ながらも謎に挑みます。
語り部が、成田、佐々原、仙波と移って行く形式は今までと同じ。
3人の中では佐々原視点が面白かった。
成田と佐々原の関係は今回ちょっと進展したような気がするものの、
下手すると共依存になりかねないかな?とちょっと不安になりました。
ヒロインの二人は少しですが変わりつつあるのに、主人公の成田はまるで変わってないのが気になる。
巻を増すごとにうざくなってる気がするのは気のせいだろうか。
特にこの巻では彼のキャラに違和感を覚えた。
あそこまで空気読めなかったっけ?
館の謎については大方、予想通り。
事前課題のシンデレラの方が難しかった。
長編も悪くはないと思うのですが、個人的には今までの連作短編形式の方が好きです。
次回は従来の雰囲気に戻るようで一安心。