問題児たちが異世界から来るそうですよ? そう……巨龍召喚 / 竜ノ湖 太郎

問題児たちが異世界から来るそうですよ?  そう……巨龍召喚 (角川スニーカー文庫)

「…俺に、負けを認めろと?」
「そうよ。そして主催者として、攻略者に勝利宣言を。それでこのゲームは終わるわ」
「…………、」
「そして、君のゲームが終わったら……私と、次のゲームを始めましょう」

問題児シリーズ3巻『問題児たちが異世界から来るそうですよ? そう……巨龍召喚』です。


今回は十六夜と飛鳥のギルドへの貢献度を比べて悩む耀と、十六夜が箱庭の世界に来る前の話がメイン。
過去が意外なところで繋がっていると判明した話でした。
十六夜の手に渡るはずがなかった『ヘッドホン』があんな形で十六夜の手に渡るとか製作者も予想しなかっただろう。


金糸雀が先に箱庭の世界に行ったのかと思ったら、時系列的には逆で、箱庭の世界から十六夜の世界に行ってしまったんですね…。
飛ばされた世界で見つけたものは、最上級のギフトを持った十六夜
きっと彼女は箱庭の世界に送る前提で彼を育てたんだろう。
彼の博識っぷりは金糸雀とのゲームで育まれたんじゃないかな?


今回の回想でなにより驚いたのが、十六夜が『自身のギフトを使いこなせていない』ということ。
眠っているギフトには『星を砕く力』があるみたいで、魔王を倒せるフラグが立ちました。
十六夜だけじゃなくて、耀のギフトもまだまだ秘密があるみたいで良かった。
3人と比べると貢献度が低い彼女は見ていてせつないものがあった。


ギフトゲームの報酬として滝の主や魔王を隷属化していき、ますます発展していくノーネームですが、次の相手はそれでもヤバそう。
あの勝利条件は十六夜達に満たせるのだろうか。


今回は気になるところで終わって続きが気になって仕方ない。
金糸雀が飛ばされた世界で死んだという事実が、ギルドの今後の活動に影響でそうだったりと予測がつかない展開で、続きが気になって仕方ない。


来年春とは言わずに正月あたりに出るといいのですが、気長に待ちます。