ダンガンロンパ/ゼロ(下) / 小高和剛

ダンガンロンパ/ゼロ(下) (星海社FICTIONS)

「関係ない訳ないじゃん……」
「だって……誰よりも大切な人だったんだからさ……」

松田夜助の運命は、希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件の真相は?
記憶を失った音無涼子が辿り着いた真実が全てを終わりにして、あの事件はこうして始まりを迎えた。


PSPのゲーム「ダンガンロンパ」の前日譚、『ダンガンロンパ/ゼロ』の下巻です。


ゲームで語られなかった事件の裏側が明らかになり、まさに前日譚という内容の終わり方でした。
バッドエンドなのは予想通りでしたけど、その結末は衝撃的。
あれを見抜けた人はどれくらいいたんだろう。





以下はネタバレを交えた感想



















見事に騙されました。
最後まで気づかなかったのは久しぶりな気がします。
江ノ島盾子は確かに宣言通り音無涼子を殺しました。
普通に読んでいたせいか、今回のトリックはまったく検討すらしていなかった。
ちょっとくやしい。


松田くんは悲しいくらい報われなかった。
全てを知る立場にいただけに、もっと行動しようがあったはずなのに、と思わずにはいられなかった。
彼は諦めるのが早過ぎたし。彼女の隣から離れるべきではなかった。


すべてを掌握して、かつ周囲全てに絶望を与える江ノ島盾子はまさに超高校級の絶望。
自分自身が失われても、全てが計画通りに進むとかどんだけ用意周到なんですか。
ここまでくると、死んでも誰かを操って事件を起こせそうですね。


続編の『スーパーダンガンロンパ2 さよなら絶望学園』では彼女がどう関わってくるか今から楽しみです。