ログ・ホライズン2 キャメロットの騎士たち / 橙乃ままれ

ログ・ホライズン2 キャメロットの騎士たち / 橙乃ままれ / エンターブレイン
ログ・ホライズン (2) キャメロットの騎士たち

班長。僕はどうすればいいのかな……」
「一番すごいことをするといいにゃ」

オンラインゲーム<エルダーテイル>の世界に閉じ込められた冒険者達の物語、ログ・ホライズンの2巻です。


『三日月同盟』のセララを救出し、追手を撃退したところから続きです。
今回は大災害に巻き込まれる直前までシロエが面倒を見ていた双子達を悪質ギルドから救出する話です。


この2巻はとても素晴らしかった。
読書してここまで体温が上がった作品は本当に久しぶりです。


1巻のような戦闘を行う、単純な救出劇ではありませんでした。
悪質ギルドを潰し、同時に街に漂っていた閉塞感をなんとかする。
この二つを『革命』といっても差し支えない方法で実行した素晴らしいものでした。


ギルドを潰すなど、誰もが不可能と思われていたことを実際にやってしまうのは本当にカッコイイです。
なによりも自身を縛っていた鎖を自ら解いて、新しい道を歩むと決心したシロエがいい。
作戦が始まったあたりからは、とてもワクワクしながら読んでいました。


シロエ側の人数は三日月同盟を含めても30名前後。
対して相手は、構成員が1000名を超える大手ギルドを含む10のギルド。
こういうジャイアント・キリングはやっぱり最高です。


『円卓会議』とか私の心をくすぐりすぎです。
新しい自治組織ができ、これからもっと発展していく、<エルダーテイル>の世界が楽しみで仕方ありません。
まさにここから新たな冒険が始まったといっていいでしょう。


3巻は夏に発売予定ですが、待ってられずにWebで公開されてるもの先に読んでしまいそう。
円卓会議に出てきたギルドそれぞれのサイドストーリーとかないのかな。


一番気なるのはシロエ、直継、にゃん太、ソウジロウ、ナズナが所属していた<放蕩者の茶会>を率いてた<彼女>です。
この世界に来ていないのですかね?