不思議系上司の攻略法 / 水沢あきと

不思議系上司の攻略法 / 水沢あきと / メディアワークス文庫
不思議系上司の攻略法 (メディアワークス文庫)

「はじめてお店でカヨさんと会ったとき、僕はとても楽しい気持ちになれました。その日の辛かったことをすべて忘れるほどに。そしてその一方、目標達成のために粘り強く業務を進める石峰さんの仕事に対する姿勢は僕にとってとても刺激になります。メイド喫茶の仕事も会社の仕事も両方ちゃんとこなす、そんな石峰さんはすごいな、と素直に思うんです」
「だから、僕はそんな石峰さんのことを応援したいのかも、しれません」

11月のメディアワークス文庫から2冊目「不思議系上司の攻略法」です。


取引先の相手に連れて行かれたメイド喫茶で会ったメイド「カヨさん」に癒される主人公のSE梶原。
その翌日、親会社から自分のチームの上司として着任してきた石峰が先日出会ったメイド「カヨ」良く似ていることに気づく。
確認のために休日に再度メイド喫茶行くとそこにはメイドとして働く、会社とは違う石峰を見るのであった。
彼女も梶原の存在に気づいて、会社には言わないことを約束させる。
自分と会ったことで、メイド喫茶から「カヨさん」が居なくなると目覚めが悪いと思った梶原は
自身もキッチンスタッフとして、メイド喫茶で働くことにするのであった。


面白かったです。
恋愛物というよりは、大切な人を守るために闘う一人の男の物語です。
タイトルは変えた方が良かったかなって思いました。
秘密を抱えた上司を守るために、影からサポートする梶原はかっこよすぎです。
起きたトラブルをほぼ全て解決しちゃうんだもん。
あれで落ちない女性はいないって。
同じSEとして嫉妬するくらい有能な梶原が正直羨ましいです。
最後のシーンで梶原のために怒った彼女は可愛かったです。


それにしても二人ともタフすぎやしないかい?