好敵手オンリーワン1 / 至道流星

好敵手オンリーワン1 (講談社ラノベ文庫)

「でも、勉強させてもらいました。私たちが成長できたのも、カフェラジュールというライバルがあったからこそだと思っていますわ」

神社の跡取り娘の弥生。
協会の跡取り娘の水貴。
昔は仲がよかったのに、今じゃことあるごとに勝負勝負の毎日。
次の勝負はなぜか優勝賞品が俺の奴隷化権…。
どうしてこうなった。


幼馴染ふたりが主人公を巡って争うお話。
一見よくあるラブコメにみえますが勝負方法がこの作者らしい。
互いの宗教法人がどれだけお金を稼げるかというもの。

デビューしてからビジネスを題材にしたお話を書いてますが、作中に出てくるビジネスプランは最近の流行を取り入れてますね。
ガチャガチャが登場したときは笑ってしまった。
いろいろと言われていますが、あれの利益率はすごいですからね。


序盤は上手くいってたビジネスも事業を拡大するために大人と手を組もうとしてから、雲行きが怪しくなる。
優良なビジネスパートナーを探すのは甘くないんだとよくわかります。

最後に切磋琢磨してたライバルが手を取り合ってビジネスを再建し、大人相手に勝ったところは爽快感がありました。

ふたりの勝負はまだ決着がついてないので、この先も楽しめそうです。
至道さんはデビュー作の『雷撃☆SSガール』以来でしたが、面白かったです。
羽月莉音の帝国』もいつか読んでみよう。