人生 / 川岸殴魚
「思うようにならないから、人は努力するし、助け合うし、夢を見るんじゃないかなって」
1月のガガガ文庫の新刊『人生』です。
「邪神大沼」シリーズでお馴染の川岸先生の新作です。
新聞部に寄せられた人生相談に対して、個性豊かな三人の女の子が意見を出し合うお話。
ひとつひとつの相談が短くテンポよく話が進んでいきます。
いつの間にか作者のペースに飲み込まれていて、気づいたら声を出して笑っていました。
ここ最近激務で疲れ果てていた私にいい癒しをもたらしてくれた。
笑いすぎて、むしろ余計に疲れた気がしないでもない。
それでも笑顔になれる物語ってやっぱり素敵です。
理系代表の遠藤梨乃は、理系らしい回答を。
文系代表の九条ふみは、文系関係なく天然よりな不思議系な回答を。
体育会系代表の鈴木いくみは、まさに体育会系といった精神論に頼りがちな回答ばかりでした。
そんな三者三様の回答をうまくまとめる主人公が読み進めていくうちに凄い人物に見えてくるから困る。
女の子三人がメインでしたが、主人公と梨乃をくっつけようとするノリがあったせいか、ハーレムっぽい感じがなかったのは良かった。
ケーキを食べる梨乃のイラストは可愛かったなぁ。
次回は読者から寄せられる相談も取り上げてくれるそうです。
ツイッターやメールで募集するそうなので、ネタがある人は応募してみるといいかもしれません。
次回はどんな人生相談で笑いをもたらしてくれるか楽しみです。