お願いだから、あと五分! / 境京亮

お願いだから、あと五分! (MF文庫J)

「私は君を巻き込んだんだよ?」
「きっかけはそうかもしれないが、決めたのは俺だ。俺が自分の意志で決めたんだ」

第8回MF文庫J 新人章受賞作『お願いだから、あと五分!』です。

面白かった。
ヒロインのコトハと主人公の優一の距離感というか、雰囲気がとても素敵な物語でした。

特に魅力的なのがヒロインのコトハ。
表情豊かでちょっとイタズラ好きな感じがツボでした。
二人がイチャイチャしてるシーンは、読んでて楽しかった。

最後の決戦を前に、互いの過去の話を打ち明けるシーンは、二人の絆をより強固にさせていて、とても印象に残った。
お互いに出会えて良かったといえる関係は純粋に羨ましい。
共依存に見える二人の関係は危うくみえるけど、彼女のために頑張る主人公と、主人公のために頑張るヒロインの関係は素敵。
こんなお似合いのカップル久しぶり。

次の巻もでますよね?
期待してます。

僕は友達が少ない CONNECT / 平坂読

僕は友達が少ない CONNECT (MF文庫J)

「……それでも、俺は本当の友達に巡り会いたいと思うけどな」

MF文庫Jの12月の新刊から『僕は友達が少ない CONNECT』です。

羽瀬川小鷹ではなく、他のキャラクター達の視点で語られる物語は、これまで話の舞台裏。
夜空視点で見る小鷹転入時の話から始まり、小鷹の父と母が出会った話など盛りだくさん。
これまでの話とこれからの話を繋ぐ、まさにコネクトという名に相応しい短篇集でした。

中でも特に印象的だったのは理科が語り部のエピソード『クオリア/もう一つの動き出した時間』。

小鷹と出会う前の理科の諦観っぷりは行き過ぎな気がした。
そんな彼女が小鷹と出会い、変わっていく姿がはっきりとわかる構成となっているのがとても良かった。

「友達ができました」と答えることができる彼女の変化は、心に来るものがある。
人が成長していく話が好きな私にとって、このエピソードは本当ストライクすぎた。

この後に続く『手を取れるように』も破壊力が高い。
改めて、8巻での彼女の大立ち回りを読み返したくなる。
あとがきでも、もはや主人公の風格とか書かれて思わず笑った。

そんな彼女と彼の青春シーンを覗き見てしまった夜空さん。
彼女の行動はわからなくもないけど、あんなメールを送ってしまうということは探して欲しいって言ってるようなもんだと思うんだけど…。
あとがきを読む限り、次巻では復活するらしいけど、やっぱり不安。

次の巻も楽しみです。

まよチキ! 12 / あさのハジメ

まよチキ! 12 (MF文庫J)

「欲しいものがあるんなら、自分の手で掴みとってみろ」

全校生徒の前でジローがプロポーズをしたところからの続き。

MF文庫Jの6月の新刊から『まよチキ!』の最終巻です。

ラスボスは予想通りスバルの父、近衛流
1巻では勝てなかった相手とのガチンコの殴り合いは王道。
勝てそうにない相手でも逃げずに立ち向かうその姿はなかなか熱かったです。

そしてジローのプロポーズをきっかけに、スバルやジローに対する想いに決着を付ける各ヒロイン達。

「――傷つくことも、ときには大切なんじゃないかしら」

フラれてもそれを引きずらずに、前を向いていく。
彼女たちはこれをきっけにして、よりいい女になっていきそう。

完結お疲れ様でした。

次回作はラブコメではなく魔女の遺産をめぐるバトルアクションものとのこと。
まったく違うジャンルですが次も楽しみです。

僕は友達が少ない 8 / 平坂読

僕は友達が少ない 8 (MF文庫J)

「我慢せずありのままで居られる場所を壊したくない!? はいはいそりゃ立派なお考えですね! でもそれは間違ってます!」

MF文庫Jの6月の新刊から『僕は友達が少ない』の8巻です。

前回のラストもインパクトが強かったけど、今回もなかなか破壊力のある展開で幕を閉めてくれました。
むしろ隣人部的にはようやく幕が開いた感じ。
長い長いプロローグを終えて、物語はどこへ行く。


ここから先はネタバレ有りの感想となります。
未読の方は注意してください。

続きを読む

しゅらばら! 5 / 岸杯也

しゅらばら! 5 (MF文庫J)

「服選んだりとか、お前が少しは女らしい事に興味持ったのはいい傾向だと思うよ。だけどそのせいで鷹奈らしさを見失ったり、捨てようとしたりするのは変じゃないか?」

ドタバタ修羅場系ラブコメ『しゅらばら!』の5巻。

夏休み突入ということで、鷹奈のターンになるのはずだったのだが…
案の定、鷹奈の独走を許すはずもなく、しゃしゃり出てくる真愛と早乙女。

電話が繋がらないだけで、海に向かっていると判断する二人が怖い。
結局、交代で1時間ずつ一大と過ごすという協定を結ぶことに。

1時間制のせいで、今回はあんまり修羅場ってなかったのが残念。
印象に残ってるのは、一大がフードファイターぶりに昼を食べてたところや、セクハラメイド壇さんと早乙女のやり取りくらかな。
あの海の家の親父絶対に気付いていたと思う。
あの量はどうみても嫌がらせです。

期待していたガールズトークも、今回は冷戦というよりも親友同士の会話だった感じ。
だんだんとマンネリ気味になってきたけど、次回はまた一波乱ありそうかな?
新キャラが拮抗状態を破壊する新たな火種になりうるかどうか楽しみ。

しゅらばら! 4 / 岸杯也

しゅらばら! 4 (MF文庫J)

「しらばっくくれてるのか、自分じゃ気付いてないのか知らないけど、あなたは天然ジゴロよドンファンよ女たらしよナンパ師よ」

ドタバタ修羅場系ラブコメ『しゅらばら!』の4巻。

一難去ってまた一難とはまさにこのこと。

3巻の試練の方が準備できた分楽だった気がしてならない。
姉を思うがゆえの暴走とはいえ、彼女ひとりに早乙女以外のみんなが振り回されることに…。

以前からなんとなく片鱗をみせてましたけど、真愛さん怖い。
消毒のシーンの彼女は確実にヤンデレです。

フォークを丸めてしまう鷹奈も怖いけど、個人的には真愛さんの方が上かな。
なんにせよ誤解は解けたから良かった。

最後のガールズトーク面白かった。
このガールズトークがこの物語で一番の魅力的なシーンだと思う。

次は夏休み編ということですけど、学校が休みとなると鷹奈が俄然有利となるわけですが、残り二人が彼女の抜けがを許すはずもない。
どんな修羅場展開になるか楽しみ。

しゅらばら! 3 / 岸杯也

しゅらばら! 3 (MF文庫J)

「オレはお前の恋人だろ? だったら困ってる事や辛いことがあるなら話してくれよ!」

ドタバタ修羅場系ラブコメ『しゅらばら!』の3巻です。

学校から帰る途中で立ち寄った喫茶店で早乙女とふたりでいるところを真愛にみつかってしまったところからの続き。

プロローグの修羅場っぷりがガチすぎる。
真愛の静かな怒りが怖かった。
完全にニセっていう設定忘れてるよ。

真相を知ったヒロイン達3人で開かれた会談の様子はまさに冷戦そのもの。
互いに牽制しあいながら、自分に有利な方向にもっていく様が生々しい。

『ニセ三股がバレているのを一大だけが知らない』
という新ルールのもとで新たな戦いが始まった。

既成事実を積みあげていこうとする真愛に対して、
一大の気持ちは自分に向いてるとアピールする早乙女と鷹奈。

未だに彼女たちの気持ちが変わっていることに気づいていない間に
どんどんハシゴを外されていってる一大の未来はどうなるんだろう。

そして今回また衝撃の展開で終わるとか…、続きが気になる。